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| 新会社法では、手続きや組織が簡素化されていいことばかりのようだけど、デメリットもありますか? |
新会社法では、例えば次のようなメリットがあります。
●メリット
- 1円の資本金で株式会社を設立できる。
- 株式会社であっても以前の有限会社のような柔軟な機関設計ができる。
*機関設計:取締役/取締役会、監査役/監査役会、会計参与/会計監査人などの組み合わせ。 - 取締役1名でも会社が設立できる。
- 確認会社(資本金が1円でも設立できる会社)は5年以内に資本金を1000万円に増資しなくてはならなかったが、その必要がなくなった。
●緩和された制限
- 類似商号に関する規制の撤廃
- 会社の目的表現の審査緩和
- 現物出資における「資本の1/5制限」の撤廃
- 発起設立の際の「払込金保管証明」が「銀行残高証明」に変わった(費用の節減)
⇒ 残高証明取付後、登記簿謄本取得以前の資金利用可能
しかし、ケースにより、不都合な点もないわけではありません。
例えば、
<株式譲渡制限会社の場合>
「株式譲渡制限会社」とは、「すべての株式」の譲渡を制限している株式会社で、株式会社でありながら、以前の有限会社のような簡易な規制を選択できます。
ところが、
1)取締役の任期が限定されるので、任期終了の場合、役員の変更手続きが必要となる。
有限会社では、取締役の任期の年数に制限はありませんでしたが、株式譲渡制限会社では、10年までの取締役の任期年数を定款に定めることになるので、任期終了の場合、役員の変更手続きが必要となります。
2)株主総会の招集通知の作成と通知が必要になる。
有限会社では、必要ありませんでしたが、複数の株主がいる株式会社は、「招集通知」を作成して、書面または電磁的方法(メールなど)により、株主に通知します。
3)各事業年度の決算公告が必要になる
決算公告とは、新聞、官報、ウェブ上に決算書(貸借対照表・損益計算書)を掲載することです。
事業年度ごとに決算公告をしなくてはならないということは、その作成費用、新聞や官報に掲載する料金が発生します。ホームページに掲載する場合は、公告内容を5年間開示しなくてはなりません。
<特例有限会社の場合>
「特例有限会社」とは、新会社法施行後に有限会社から自動的に株式会社に移行した会社ですが、旧法の有限会社の規定がほとんどそのまま適用されます。
1)株式の譲渡制限ができない。
特例有限会社の株式の譲渡には、株式譲渡制限会社とは異なり、有限会社の持分譲渡と同様に、
・株主間の譲渡は自由
・株主以外への株式の譲渡は株主総会で決議する
となるので、特例有限会社では、株主間の株式譲渡の制限はありません。
2)株式交換・株式移転などができない。
特例有限会社では、株式交換、株式移転ができません。
また、吸収合併時には、存続会社にはなれず、吸収分割の場合は継承会社にはなれません。
<取締役会を設置しない場合>
株式譲渡制限会社では、取締役会を設置しないことも可能ですが、
1)自己株式を定款に定めて取締役会で決議することができない。
2)剰余金配当を取締役会で決議して行うことができない。
・・・というように、いくつかの制度が利用できなくなります。
