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農地転用決済金も譲渡費用に 国税庁 最高裁判決受け取扱い変更へ
国税庁はこのほど、譲渡費用の取扱いを一部変更し、従来「譲渡費用には当たらない」としてきた農地転用決済金を、譲渡費用に含めることとした。これは、譲渡所得の計算上収入から控除できる「譲渡費用」の判断をめぐり争われていた裁判で、最高裁がさきごろ下した納税者逆転勝訴判決を受けて対応したもの。
X氏は、土地改良区内にある農地を転用目的で譲渡するにあたり、土地改良法にもとづく規程に定められた「決済金」と、土地改良施設の目的外使用に関する規程にもとづく「協力金」を土地改良区に支払った。そこで、農地の譲渡所得金額の計算上、この決済金と協力金を譲渡費用として収入金額から控除して申告したところ、税務署は「決済金と協力金は譲渡費用にはあたらない」としてこれを否認。増額更正および過少申告加算税を課したため、Xはこれら課税処分を不服として裁判となった。
下級審では「税務署の判断は妥当」として国税側の勝訴となったが、最高裁では「譲渡費用にあたるかどうかは、(中略)客観的に見てその譲渡を実現するために必要であったかどうかによって判断すべき」としたうえで、農地転用決済金については「土地を転用目的で譲渡するために支払わなければならなかったのであるから譲渡費用にあたる」とし、二審判決を破棄した。
この判決を受けて国税庁では、他の同様事案についても過去5年まで遡って更正の請求に対応する。平成18年度税制改正では、更正の請求期限の延長が認められる「やむを得ない理由」の範囲が拡大し、「国税庁長官の法令解釈が判決によって変更され、変更後の解釈が公表されたことにより、異なる取扱いを受けることとなったことを知ったこと」が加えられたところ。このため、同様事案については、「取扱い変更を知った日の翌日から2カ月以内」であれば更正の請求書を提出できる。
判決を受けて従来の譲渡費用の取扱いを変更するかどうかの判断が待たれる。


