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「新会社法」ってどうなってるの?

どうなってるの?「新会社法」 (1)明治32年以来の大改正

最近、「新会社法」なるコトバが飛び交っている。あたかも"会社法"の改正版のようなイメージを受けるが、"会社法"という法律はそもそも存在していない。それなのに何故「新会社法」なのか−。

これまでは、商法、商法特例法、有限会社法など、営利を目的とする法人(株式会社・有限会社・合名会社・合資会社)を規制するいくつかの法律を総称して"会社法"と呼んでいた。まあニックネームのようなものだ。最近になって取りざたされている「新会社法」は、これら会社に関する複数の法律を今夏の商法改正で一つに統合し、新たに「会社法」という独立した法律を制定したもの。つまり「新会社法」イコール「会社法」なわけだ。

日本はここ数年、国際化やIT化、資金調達方法などが目覚しく、こうした変化に対応するために、平成12年以降、商法改正を繰り返してきた。今回の会社法改正は、いわばその総仕上げ。各企業が社会情勢の変化にも柔軟に対応できるよう、会社制度そのものの見直しをした格好だ。「総仕上げ」というだけあって、改正の内容はかなり大がかり。明治32年の商法成立以来の大規模改正といわれている。施行は平成18年4月から。いまからでも遅くはない、自社にどう影響するのかじっくりと勉強しておきたい。

どうなってるの?「新会社法」 (2)有限会社廃止へ

新会社法が企業に与える影響は数多いが、なかでも注目されているのが「有限会社がなくなる」ということ。新会社法では、有限会社が廃止されているのだ。「そんなバカな…!」とショックを受けている中小企業経営も少なくないようだが、うなだれる前に改正内容によく目を通すことをお勧めする。なぜなら、現存する有限会社については、そのまま存続できる経過措置が定められているからだ。

新会社法のもとでは、新たに有限会社を設立することはできないが、現存する有限会社については(1)新会社法施行後も有限会社を存続(2)新会社法施行と同時または施行後に株式会社へ移行する、のいずれかを選択することになる。

ただし、(1)については、上記経過措置が時限的なものになった場合、最終的に株式会社に移行しなければならなくなる可能性がある。また、(2)については、「増資」の不安が頭をよぎるが、今回の改正では最低資本金規制が撤廃されるため、現在の資本金を増額する必要はない。また、「新」株式会社になると、それまで任期のなかった取締役に任期が生じ、決算公告も必要となるが、会社の対外的な信用度は高まることになる。

いずれにしても、よーく考えて選択したいものだ。

どうなってるの?「新会社法」 (3)1円起業の台頭

現行法では、株式会社は1,000万円、有限会社は300万円の最低資本金が不要とされている。新会社法では、この最低資本金規制がなくなるため、新しく会社が設立しやすくなる。ただし、あくまでも資本金の最低基準がなくなるというだけで、資本金制度そのものがなくなるというわけではないので、その辺を勘違いしないように。

ところで、平成15年2月に施行された新事業創出促進法の特例によって、時限的に一定の条件のもとで、最低資本金規制を受けず1円でも株式会社・有限会社を作ることができるようになった。会社設立に強い意欲やアイデアを持ちながら、当初の開業資金に悩んでいる起業家にもハードルを低くし、創業・起業を後押しするのが狙いだ。この制度を利用して起業にこぎつけた件数は約3万件。手持ち資金が乏しくても容易に創業できる風土を作り、起業意欲を呼び起こす大きな効果をあげている。

新会社法ではこの時限立法が廃止され、1円起業が一般化、恒久化された。つまり、この法律によって設立された会社(確認会社)はそのまま存続できるということだ。

ちなみに、いわゆる"1円会社"の設立は1300件。こうした1円企業のなかには、設立後に一部金融機関から「会社的信用力が低い」と判断される場合もあるのだとか。制度上設立は可能でも、設立後、厳しい現実にさらされる可能性も忘れてはいけない。

どうなってるの?「新会社法」 (4)会計参与が登場

新会社法では、「会計参与」なるコトバが登場する。これは、新会社法で創設された新しい制度で、公認会計士税理士といった会計や税務の専門家が計算書類の作成に関与するというもの。会計参与制度を利用することによって、中小企業の計算書類などに対する信頼性が高まり、たとえば、金融機関からの借り入れなどがよりしやすくなるというメリットが期待できる。

会計参与になれるのは、会計に関して専門的識見を持つ税理士税理士法人公認会計士、監査法人。会計参与は、計算書類の作成以外にも、この計算書類を5年間保存し、株主や債権者に開示するという職務を負う。また、会計帳簿などを閲覧する権限や、株主総会における説明義務なども規定されている。

一方、会計参与を置く会社は、定款で会計参与を置く旨を規定する必要がある。選任は株主総会で行われる。任期は原則として2年。定款で定めれば10年まで延長できる。(委員会設置会社は任期1年)

株式譲渡制限会社では、取締役会を置いた場合、監査役を置く必要があるが、この監査役の代わりに会計参与を置いてもよいとされている。もちろん、監査役のいる会社でも会計参与を同時に置くこともできる。

利用の仕方次第では、会社に大きなメリットを与えることになる会計参与。資金調達がネックとなっている会社などは積極的に活用したい制度だ。

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