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後継者不在の場合、会社はどうなるのでしょうか?
企業の最終シナリオは3つしかない!
中小企業庁は、士業団体や中小企業団体と協力して「事業承継ガイドライン」を作成し、このほど公表いたしました。同ガイドラインでは事業承継問題は経営者にとって遠い将来の話と思われがちなことや、周りの者が言い出しにくいこともあり、事前の取り組みが進んでないと指摘しています。今回は今まで考えていなかった事業承継についてどんな方法があるのか検討してみましょう。
経営者の中には、企業は永遠に続くもので最終的にはどうにかなるというイメージを持っている方が多くいます。また、反対に漠然と不安を抱いている方々も多いはずです。実際、企業の最終的シナリオはそんなに多くある訳ではありません。
下図を見ていただきたいと思います。
若い時に会社を創業され、会社の成長とともに社員も10名、20名と増えていきます。それに伴って経営者の方も40代、50代、60代という風に年を重ねていきます。やがて世代交代期が来た時に会社はどんなシナリオを作れるでしょうか?
第1シナリオ …事業承継
まず、事業承継を行うというシナリオがあります。 優秀な息子や娘婿がいる場合、その方々が株式を相続し、事業を引き継いでくれれば大変幸せな事です。または社内・社外から人財を求めることも考えられますが、実際はかなり難しいと言わざるを得ません。
第2シナリオ …店頭公開
事業承継が親族に対してできない場合はどうすればよいのでしょう。
まず1つは株式を公開して、財産権と経営権を分離する方法が考えられます。店頭公開をし、創業者としての利得を十分に取って、その上でしかるべき所から経営者を招いて、事業を任せるというやり方があります。
第3シナリオ …M&Aによるハッピーリタイア
株式が公開できないとすると、次にM&Aで株式を譲渡し、どこか大手企業の傘下に入って創業社長はハッピーリタイアをするというシナリオがあります。この場合も大きな創業者利得が可能です。
第4シナリオ …解散による精算
M&Aによるハッピーリタイアの時機も逸してしまった場合には、事業を解散する事になります。しかし、解散するのは口で言うほど簡単ではなく、借入金の返済や社員の解雇等、解決しなければならない問題が山ほどあります。
第5シナリオ …倒産
さらに時機を逸し経営者自身も高齢のために能力が低下し、不安を感じた幹部社員が転職してしまうと、会社がガタガタになってしまい、倒産する以外に道がなくなってしまう事すらあります。
この5つのシナリオの中で、株式公開するというシナリオはビジョンとして掲げるのは簡単ですが、実際に行うのは非常に難しい事です。また、倒産するというのも周囲に非常に大きな迷惑をかけることになり、企業の最後の姿としてはふさわしくありません。
また、息子はいないが優秀な社員に会社を継がせたい、と考えている社長もいます。しかし、これも思うほど簡単ではありません。株式譲渡や連帯保証、担保力等が問題となりますし、中小企業ではNo.1とNo.2の実力差がありすぎてNo.2は後継者になり得ない場合も多くあります。
したがって、事業承継ができない場合は、M&Aで大きな企業の傘下に入り、創業者利得を得てハッピーリタイアするか、事業を解散して精算するかの2つから選ぶことになります。


