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企業のメンタルヘルス対策〜その1
今回と次回は、企業のメンタルヘルス対策について考えてみましょう。最近、うつ病など精神疾患を患っている社員の話を良く耳にします。職場のストレスが原因で精神障害を発症し、自殺に至ったとして労災認定されるケースが増加するなど、企業としては無視できない問題になりつつあります。企業にとってのリスクを防止するためにも、日頃からメンタルヘルスについて正しい知識を持つと共に、適切な対策を講じていくことが大切です。今回は、基礎的な知識と日頃からの予防策などをご紹介します。
企業にはどんなリスクがあるの?
厚生労働省の調査によると、職場のストレスが原因で精神疾患を発症してしまうケースが年々増加しているそうです。近年では、精神疾患の中でもうつ病が労災として認定されるケースが多くあり、その背景に長時間労働による睡眠不足や人間関係の悪化などが見受けられます。労災の認定は、社員のうつ病が業務に起因して発生したことを公的に証明しているとも考えられ、企業に対する民事訴訟につながる案件も多々あります。訴訟リスクに限らず、戦力である社員が精神疾患で長期休業や退職へと追い込まれるのは、企業にとっても大きな損失になります。現状は特に兆候がなくても、様々な問題が潜在していることも考えられますので、日頃からの地道な対策が重要です。では、企業としてはどのような取り組みをしたらよいのでしょうか。
うつ病とはどんな病気?
うつ病は何らかの原因で気分が落ち込み、エネルギーが乏しくなって、精神面、身体面にさまざまな症状があらわれる心の病気です。最近は1人の人が複数のストレスを抱えていることも珍しくありませんので、誰でもうつ病になる可能性はあります。しかし、人によってうつ病になりやすいといわれる性質があるのも事実です。次のような性質を持った人は、ストレスにさらされたうえ、転勤や出産などでいつもと異なる環境におかれると、うつ病になりやすいといわれています。
○仕事や家事を人任せにできず、自分の能力の範囲できちんと仕事をする人
○かたくなで柔軟性に欠ける人
○他人にどう見られているか非常に気になる人
○自己否定的な考え方をする人
○白か黒か、オールオアナッシングといった考え方をする人
○自分の思っていることをなかなか口にだせない人
日頃からの対策とは?
企業のメンタルヘルスにおいては、日頃からの予防や早期発見が最も重要です。メンタルヘルスの状態を社員本人はもちろんのこと、その上司も把握しておくことが予防や早期発見につながります。最近はインターネットで手軽にチェックできるリストなどが紹介されていますので、それらを利用してもらうのも一案です。ストレス度は、その時の職場環境や健康状態などにより大きく左右されますので、定期的にチェックを行い、状況を把握しておくことがポイントです。簡単に利用できるものを下記にご紹介します。
http://www.jisha.or.jp/health/index.html
また、メンタルヘルスに関する情報を積極的に社員に周知することも大切です。しかし、中小企業においては担当者や相談窓口を設けたり、研修を行ったりすることが難しい場合もありますので、下記のような外部機関を上手に活用することをお勧めします。
■中央労働災害防止協会
健康作り、快適職場作りの推進を主体として、次のような事業を行っています。
・心と体の健康作りを促進するため、専門スタップの養成・登録
・職場におけるメンタルヘルス対策を支援するため、研修会などの開催
・疲労やストレスを感じることの少ない、働きやすい「快適な職場づくり」を進めるための普及啓発事業を実施
http://www.jisha.or.jp/
■地域産業保健センター
労働者数50人未満の小規模事業場の事業者とそこで働く労働者に対し、産業保健サービスを提供することを目的に、全国347カ所に設置されています。「健康相談窓口の開設」「個別訪問による産業保健指導の実施」「産業保健情報の提供」などを行っています。
http://www.rofuku.go.jp/sanpo/chiiki/chiiki00.html
次回は・・・・
今回は基礎的な知識や、比較的簡単にできる予防などについてご紹介しました。次回は、精神疾患の兆候がある社員がいる場合や、実際に病気が生じてしまった場合の対処法や再発防止への取り組みなどをご紹介します。


