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社長!借り方を間違えていませんか!?

前回までは、銀行の担当者の選び方、そして融資申し込みのコツ、というところをお話して来た。今回は、効果的な借り方によって自社のキャッシュフローをよくする方法について一緒に考えてみたい。

そもそも、中小企業が銀行から融資を受ける際、本当に効果的な方法で借りているとはとてもいいがたい状況がある。大概の企業は、銀行に言われるがまま、比較的短い期間の融資をなぜかたくさんの口数で受けている場合が非常に多い。

なぜそんなことになるのかというと、銀行員が銀行から与えられているノルマが関係している場合が多い。本来であれば、企業はできる限り長い期間の融資を受けることが資金繰りを無理なく行う際のコツということになるが、銀行員に与えられているのはなるべく短い期間で回収のできる融資を何本も行うことである。企業側が求めている期間の長い融資は、銀行マンのノルマ達成の邪魔をすることが多い。結局銀行マンはサラリーマンであるがためにノルマ達成のためには、本当は企業のためにならないとわかっていても、短い融資を繰り返してしまうことになる。

いま仮に年間の返済可能額(税引き後利益+減価償却費)が1,000万円である企業があったとしよう。銀行がこの企業にできる融資は、基本的には、年間返済額が1,000万円までの融資である。決算書を見て年間返済可能額に達するまでの融資をなるべく期間の短い資金で売り込んでくるはずだ。

しかし皆さんは融資を受ける際、なるべく期間を長く、返済額を小さくするように交渉しなければならない。なぜなら、銀行に言われるがまま融資を受けると、必ず資金繰りを悪化させることになるからだ。

実はほとんどの中小企業が、この借り方を銀行主導から考えを改めて、なるべく期間を長く取ってもらうことを実行し、今まで借り入れた資金もまとめて長い期間に借り替えることによって資金繰りが改善され、問題が改善される場合が多い。

例えば、年間返済可能額が1,000万円の会社が、期間が3年、年間返済額200万円の融資を5本受けているとすると、この段階で銀行から限度額いっぱいの融資を受けていることになる。もし、この企業の年間返済可能額が200万円減った場合を考えてみよう。ほとんどの中小企業は、会社において足りなくなる200万円のお金を、新たな融資を受けて返済したり、社長個人のお金を返済につぎ込み対応する場合が多い。役員借入金という項目が貸借対照表に多額に残っている会社は、ほとんどが銀行返済のために個人のお金を入れている。個人のたくわえを使い切ってしまうと高利なところから、個人が借りてきて会社の返済をするようになり、資金繰りを悪化させ、やがて破綻を招いている場合が多い。借りた金で借りた金を返すことにより体力低下を招いているということだ。

会社の融資の返済に資金が足りなくなった場合、新たに融資を受けずに既存の融資を一本にまとめ、期間を例えば2倍に延ばしてもらうような対応を検討することが、資金繰りを本当によくするために考えなければならないことである。こうすると、減った500万円の返済額は、実は新規で500万円の融資を受けたのと同じ効果がある。足りない分を追加融資で対応した場合と比べると、会社から返済によって流出する金額の差は歴然としている。

ただし、この説明を聞いた皆さんが返済期限を延ばすようなことをすると、自社の格付けが下がり、その後、銀行は資金を貸してくれなくなってしまうと心配されるに違いない。

確かに同じ銀行で融資の期間を延ばすと、「返済条件緩和債権」と認定され、即要注意先とされてしまう恐れがある。

お勧めしたいのは、まだ正常先で余裕があるうちに、格付けを下げることなく返済額を下げる方法である。そんなことができたら苦労しないよという声が聞こえてきそうだが、実は正常先だからこそこれができる。

銀行を変えてしまったらどうだろうか?いろいろな方法があるが、具体的にいうと、今借り入れをしている金融機関よりも地域で立場が弱い金融機関へ借り換えを打診し、期間を長く取ることを実行するのは、ひとつの方法である。立場の弱い金融機関は、自分の銀行で優良な先を寄り、上位の銀行に奪われたりしている場合が多い。貸したくても貸せない会社が、取引先としてどんどん残ってゆく。そんな中、上位の銀行と付き合っていた先には、有利な返済条件を示し、取引を肩代わりしたいと考えている場合が多いので、その力関係を利用すれば、よりよい条件を勝ち取れる場合が多いのである。

ぜひ今までの常識にとらわれず、足りないお金をすぐ借りてくるような、自分の首を自分で絞めるようなことはやめ、返済条件をこのように積極的に変えてゆくことによって、資金繰りをよくする行動をしていただきたいと思う。

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