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社長! 金融機関との付き合い方間違えていませんか?
2005年9月末現在、日本で金融機関と呼ばれている会社は、約1800社あるといわれている。言うまでもなく金融機関とは、銀行・証券・保険と3種類あるが、なかでも銀行は1800社のうち、1500社を占めており、中小企業経営者にとっても身近な存在ではなかろうか。
今回からシリーズで、中小企業の社長が、金融機関からいかにスムーズに融資を受けるか、また、いかに貸し渋りにあわないようにするかという話題を取り上げたい。
とはいっても、難しい数字のお話は抜きにして、元銀行マンにしか分からない、銀行マン攻略法とも言うべき話題を取り上げていきたいと考えている。
まず初めに、銀行の中で銀行マンがどのような環境で働いているのかを知ることが、社長が今後、銀行とどのように付き合ってゆくかを考える上で、重要である。
なぜそんなことが重要なのかと意外に思われるかもしれない。銀行マンの職場環境は、バブルの崩壊の時期を境に、ずっと悪くなり続けている。職場条件の悪さは、そのままお客様の前でも現れるのは当然と考えなければならない。
私が現役銀行マンだったころの話をしよう。
新入社員として、入社するとまず先輩女性行員の隣に座らされ、預金、為替、窓口業務等の一通りの事務手続きを学ぶことになる。銀行業務の大きな流れすら分かっていない若者が、いきなり窓口業務をやって理解するわけもないのだが、これを3ヶ月ほど行ったあと、融資文書と呼ばれる融資業務の事務を行う。これもまた、預金事務とは比べ物にならないほど複雑で何がなんだかわからない状態になり、先輩女性社員から怒られる毎日が続くのである。今から考えると、若手銀行マンはこの時期に営業の仕方はまったく教えられず、ひたすら、職場の女性社員とうまくやってゆけないと出世できない職場なのだと教えていただいていたのだ。事実、銀行の中で、出世の早い人間は、例外なく女性銀行員に人気がある。
ここで少し銀行の融資取引についてお話したい。同じ決算内容で、同じくらいの規模の会社であっても、融資が出る場合と出ない場合があるのをご存知だろうか?
その違いは、融資を申し込んだ担当者の違いなのだ。決算書を提出した段階で、その融資ができるかできないかは、ある程度決まっている。にもかかわらず、融資できない場面が出てくるのは、銀行内での担当者の力がどれだけあるかで決まるといっても過言ではない。その辺のところは、次回以降で詳しくお話したい。
中小企業の経営者としては、当然、出世の早い優秀な銀行マンを見つけ出して付き合うことが銀行取引を有利に進める近道となるため、銀行の中で女性に人気があって、優秀な銀行マンの見分け方を最後に示したい。
まず、既婚者であることは最低条件である。たとえば銀行に10年も勤務していて結婚していないということは、何かあると考えなければならない。銀行マンは、外との交流を避ける傾向が強いが、それは出会いが少ないということにもなる。しかしながら、銀行マンの社内結婚の割合は高く、私が勤務していた銀行も70%を超えていた。その環境で30歳を超えても未婚というのは、よほど女性に嫌われているか、本人が絶対結婚はしないと決めているかの、どちらかしかないのだ。
やめたほうがいいのは、転勤する前の支店で事務係の次長をやっていたというようなケース。銀行内では、事務次長というポストは出世から外れているという見方が多いからである。
また、地方銀行であれば、主な営業エリア以外の地域の支店(例えば東京支店)や本店勤務、海外勤務の経験があるかどうか。ただし、本店は本店でも総務部勤務は除きたい。
さらに人事部の社員教育部門の勤務経験者や、人事部に所属していなくても、新入社員研修のトレーナー経験者、労働組合出向の経験者なども優秀な人材である可能性が高い。
以上の条件に照らし合わせて、ぜひ優秀な銀行マンを見抜く力を養っていただきたい。それが、銀行取引を少しでも有利に進めるための第一歩になるからだ。


